届けたい支援がある
おすすめの放課後等デイサービス
フランチャイズ本部3選
「放課後等デイサービスは儲かる」と言われる一方で、閉所や赤字の話も耳にします。ここでは売上の決まり方をおさらいしたうえで、費用を差し引いた実際の利益とオーナー年収、そして赤字になる事業所に共通する原因までを、モデルケースの数字とあわせて整理します。
放課後等デイサービスの売上は障がい児通所給付費が原資となるため、景気に左右されにくく、利用者からの未回収リスクが小さいという特徴があります。一方で、報酬単価や利用定員は国が定める基準で決まっており、飲食業や小売業のように単価や客数を伸ばして急激に利益を拡大できる事業ではありません。
【「儲かる」と言われる理由】
・売上の大部分が公費でまかなわれ、未回収リスクが低い
・支援を必要とする児童数は増加傾向にあり、需要が安定している
・定員が埋まれば毎月ほぼ一定の売上が積み上がるストック型のビジネスである
【大きくは儲けにくい理由】
・単価も定員も制度で上限が決まっており、売上の天井が読める
・人員配置基準があるため、人件費率が6割前後と高くなりやすい
・3年ごとの報酬改定で基本報酬や加算・減算の要件が変わる
結論として、短期間で大きく稼ぐ事業ではなく、定員稼働率を維持しながら長期的に利益を積み上げるタイプの事業です。利益率の目安は1施設あたり7~8%、良くて10%前後です。
放課後デイの売上は障がい児通所給付費ともいわれており、「1日あたりの利用者数×開所日数」を原則として売上が算定されます。利益追求を重視する民間企業とは異なり、福祉事業の利益率は1施設あたり7~8%程度、よくても10%前後程度であることを理解しておきましょう。
単独型の放デイを例として売上計算をすると次のようになります。
(平日区分2-1報酬612単位/学校休業日区分2-1基本報酬792単位+理学療法士等加配加算209単位+送迎加算往復108単位の場合)
単純計算すると年商2,916万円となりますが、そこから人件費や家賃、消耗品費などを支払う必要があります。
では実際に、費用を差し引いた利益とオーナーの年収はどの程度になるのでしょうか。定員10名・1日平均利用者9名の単独型放デイをモデルケースに、収支シミュレーションで確認してみましょう。
| 項目 | 金額 |
| 月間売上(給付費+利用者負担) | 2,430,000円 |
| 人件費(人件費率 約64%) | 1,550,000円 |
| 家賃・送迎車・光熱費など固定費 | 380,000円 |
| 教材・消耗品・広告宣伝費など | 90,000円 |
| その他(保険・システム利用料など) | 90,000円 |
| ロイヤリティ(売上の5%で試算) | 121,500円 |
| 営業利益(費用合計2,231,500円を差引後/利益率 約8%) | 198,500円 |
| 1日の平均利用者数 | 稼働率 | 月間売上 | 営業利益の目安 |
| 6名 | 60% | 1,620,000円 | ▲542,000円 |
| 7名 | 70% | 1,890,000円 | ▲299,000円 |
| 8名 | 80% | 2,160,000円 | ▲56,000円 |
| 9名 | 90% | 2,430,000円 | +198,500円 |
| 10名 | 100% | 2,700,000円 | +430,000円 |
損益分岐点は月商およそ222万円=1日あたり8.2名です。定員10名の事業所では、1日の平均利用者数が8名を割り込むと赤字になりやすいことが分かります。
※上記はあくまでモデルケースです。地域区分・定員・人員体制・報酬改定の内容によって金額は変動します。実際の収支計画は各フランチャイズ本部の資料でご確認ください。
同じ制度のもとで運営していても、黒字の事業所と赤字の事業所に分かれます。赤字に陥る放デイには共通する原因があります。
■稼働率が定員の8割を切っている
売上上限が制度で決まっている以上、赤字の最大要因は空き枠です。契約児童数は足りていても、キャンセル率が高い・週あたりの利用回数が少ないと稼働は埋まりません。
■加算が取れていない・減算が発生している
同じ利用者数でも、加算の取得状況によって月数十万円の差が生まれます。人員欠如減算や個別支援計画未作成減算が発生すると、売上減と行政指導の二重のダメージになります。
■人件費のコントロールができていない
人件費率が7割を超えると黒字化は困難です。採用難による過剰な求人広告費、常勤偏重のシフト、退職連鎖による欠員も収支を圧迫します。
■立地・送迎エリアの設計を誤っている
支援学校や小学校からの送迎ルートが組めない立地は、それだけで集客上の不利になります。近隣の事業所数と対象児童数のバランス確認が不可欠です。
■保護者ニーズとプログラムが噛み合っていない
「預かり」中心の内容では選ばれにくくなっています。子どもの成長を実感できるプログラムがないと、体験からの契約率・継続率が下がります。
■報酬改定への対応が遅れている
3年ごとの改定で基本報酬や加算要件が変わります。改定内容を織り込まない収支計画のままでは、気づいたときには赤字ということにもなりかねません。
赤字を回避するための月次チェック項目
放課後デイでは「1カ月の開所日数×受け入れ人数」によって、実質的に1カ月あたりの上限売上が決まっているため、入金額の最大化を図るためには、加算・減算の制度をきちんと理解し、減算事由にあてはまらないようにしながら、上手に加算を組み合わせることが大切です。加算・減算一覧をみてみましょう。
福祉事業では、複雑な法令順守に基づいた事業運営が求められるとともに報酬の算定についても自治体に評価される傾向があります。
十分な人員配置や専門性の高い資格者を配置するなど、人的環境を充実させることで加算が可能。
また、障がい区分の大きな児童生徒を受け入れることによっても加算できます。
一方、定員超過や配置人員の欠如などによる減算は、自己申告による手続き(減算の届出)が必要です。
採算に見合う運営を行うためには、利用者像、報酬体系、人員体制を踏まえた事業コンセプトを確立しておくとともに、減算状況が生じそうな早い時期に改善することが大切であるといえるでしょう。
売上や利益・オーナー年収について、よくいただく質問をまとめました。
放課後等デイサービスは本当に儲かりますか?
定員稼働率が8割を超えれば黒字化が見込めますが、利益率は7~10%程度です。短期間で大きく稼ぐ事業ではなく、稼働率を維持して長期的に積み上げていく事業です。
オーナーの年収はどのくらいですか?
1店舗で200~500万円、3店舗規模で700~900万円が目安です。オーナーが管理者として現場に入るかどうかで大きく変わります。
赤字になる一番の原因は何ですか?
稼働率不足、加算の取りこぼし、人件費率の上昇が三大要因です。とくに1日の平均利用者数が定員の8割を下回ると、赤字に転落しやすくなります。
フランチャイズと独立開業ではどちらが利益を出しやすいですか?
ロイヤリティの負担はありますが、集客支援や加算取得のノウハウが得られるため、フランチャイズのほうが早期に稼働率を確保しやすい傾向があります。
障害者福祉関連の事業者様の運営、経営支援を中心に活動する行政書士。複数の放デイで2年半管理者・指導員として事業立ち上げや管理、支援業務に関った経験を持つ。
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